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塩分の取りすぎは高血圧になるはウソ!?
「塩分の取りすぎは高血圧になる」
この言葉を多くの人が聞いてきたと思います。
そもそも血圧というのは、血管にかかる圧力のこと。
その圧力が強ければ、血管の壁を突き破って、血液が体内に流れ出るということです。
その結果、様々な重篤な病気になってしまうことがあるという流れなのですが。
高血圧は万病の元、それを改善するために、塩分の取りすぎは気をつけましょうというのが定説になっています。
でも、塩分と高血圧は何の因果関係もないという説もあるのです。
今回はその真偽をお伝えしたいと思います。
減塩しても高血圧になる人がいる
塩分の取りすぎは高血圧になる、これはある程度は正しいようです。
ある程度というのは、「塩分と血圧は全くの無関係とは言えない」というレベルです。
だから、塩だけを毎日1キロとか異常なくらい食べても何もないとはさすがに言い切れません。
でも、普通に食事しているレベルで、塩分の取り過ぎが高血圧に直結すると考えるのは早計です。
塩分が原因で血圧が上がるのは、腎臓の働きや遺伝子などが関係しています。
だから、個人差があります。
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さらに、塩分の影響を受けやすい「食塩感受性タイプ」と、塩分で血圧が左右されない「食塩非感受性タイプ」の人が存在しています。
「食塩感受性タイプ」の人が減塩をしたら、効果はあるかもしれません。
でも、食塩非感受性タイプの人が減塩をしても、高血圧を予防・改善はあまり期待できないというわけです。
高血圧の原因の真実
実は、日本人の高血圧の90%以上は原因が不明です。
その約60%が食塩非感受性だと言われています。
つまり、食塩と血圧とは無関係な人が高血圧になっていると推測されているのです。
こう考えると、世の中の常識、テレビなどのメディアの言っていることって、鵜呑みにするのは怖いですね。。
治療は自分に合った方法を行うこと
元々、私たちの体には、血液中の塩分を一定に保ち、不要な塩分は尿とともに体外へ排出される機能を持っています。
塩分が足りない場合は、逆にナトリウム不足による不調が起きます。
食塩感受性の人は、腎臓で行われる塩分排出遺伝子が上手に働いていないため、高血圧を発症させやすくしています。
その他、持病や生活習慣、ストレスなど、別の原因も考えられます。
病気は原因が一つではなく、複合的なケースも多々あります。
腰痛一つを取っても、いつも足を組んで座っている、運動不足、腹筋と背筋が弱い、など、一つに絞ることができません。
だから、高血圧=塩分控えめと決めつけるのは、味気ない食事ばかりを強いられることになり、逆にストレスとなるかもしれませんね。
医師の診断を受けて、自分に合った、無理のない方法で治療することが一番ではないでしょうか。
「食塩感受性タイプ」「食塩非感受性タイプ」の診断方法は?
自分は「食塩感受性タイプ」「食塩非感受性タイプ」のどちらかが分かれば、塩分に対する意識も変わると思います。
でも、残念ながら、現在では、自分が「食塩感受性タイプ」と「食塩非感受性タイプ」のどちらなのかを診断する方法は解明されていません。
将来的には解明されるかもしれませんし、新たな原因が解明されるかもしれません。
今後の医学の発展に期待しましょう。
カルシウム不足が高血圧を招く
余談ですが、カルシウム不足が血圧の上昇を招くことがあります。
これは、体内でカルシウム不足が起きると、副甲状腺ホルモンやプロビタミンDが分泌され、心臓や血管を収縮して、血圧を上昇させることがあります。
どれもとり過ぎはよくありませんが、なさ過ぎるのも問題です。
偏らずに、満遍なく食事するのが理想なのかもしれませんね。